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オリーブオイルの種類
大きく3つに分けられオリーブオイルの種類
A:ヴァージン オリーブオイル
オリーブの実から抽出されたオイル。30度未満の温度で完成まで処理されます。
ヴァージン オリーブオイルはさらに4つの等級に分けられます。
※官能値(organoleptic value):風味・匂いなど、五感で感じられる性質を数値化したもの1.エクストラ ヴァージン オリーブオイル
最高品質のオリーブオイル
【官能値】6.5以上
【オレイン酸に見られる最大酸度】0.8%
2.ヴァージン オリーブオイル(別名 ファイン オリーブオイル)
【官能値】5.5以上
【オレイン酸に見られる最大酸度】2%3.クーラント[Courante] ヴァージン オリーブオイル
【官能値】3.5 以上
【オレイン酸に見られる最大酸度】3.3%4.劣等ヴァージン オリーブオイル
【官能値】3.5未満
【オレイン酸に見られる最大酸度】3.3%以上
このオリーブオイルは脱酸・脱臭・脱色を行い、無味無臭にしないと食べられない品質です。
他の食用オリーブオイルと混ぜて販売されたり、石鹸や化粧品などに使われます。B:リファインド/ピュア オリーブオイル
【官能値】0
【オレイン酸に見られる最大酸度】0.5%
脂質を構成する物質の1つであるトリグリセリドの構造が変化していない劣等オリーブオイルを純化・精製したもの。C:オリーブオイル
【官能値】0
【オレイン酸に見られる最大酸度】1.5%
ヴァージン オリーブオイルと精製オリーブオイルを混ぜたもの。混ぜる割合によってタイプが異なります。
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オリーブオイルの選び方
質の良いオリーブオイルを選ぶには?
オリーブオイルを構成する主要なものは脂質の1つであるトリグリセリドです。
この成分はオリーブオイルの98.5%〜99.5%を占めます。
トリグリセリドは、オリーブオイルに油っぽい触感や味わいを与え、また、遊離脂肪酸という物質に分解すると酸味を生み出します。そのため、酸度が低いオリーブオイルほど、トリグリセリドが分解されていない状態で含まれているので品質が高まるのです。酸度の高いオリーブオイルは、熟れすぎたり病気のオリーブ、あるいは不適切な時期に収穫されたり、長期間に渡って大量貯蔵されていたオリーブを使っている場合が多いです。
酸味のほかに注目すべきオリーブオイルの特徴は、フルーティーさ、苦味と甘さです。
フルーティーさはオリーブの品種や、新鮮さによって異なってきます。
人によって香りの好みは異なるので、好きな香りをもつオリーブオイルを選ぶことをお勧めします。
後味に感じる苦みは、早摘みの未熟なオリーブからつくられたオリーブオイルに見られる特徴です。
苦みがあるから品質が低いというわけではありません。未熟なオリーブにしか出せない香りや味わいを好む方も多くいらっしゃいます。
甘さに関しては、砂糖のような甘さを差しているのではなく、苦みや酸味、力強さが柔らかいオリーブオイルを食べるときに感じる優しい甘みを指します。
逆に、購入を避けた方が良いオリーブオイルは次の特徴を持ちます。
カビ臭さ。沈殿物から出る香り。ワインや酢を思わせる香り。金属臭、酸化の香り。
こちらは長期間保存されたオリーブや、菌の影響を受けたオリーブオイル、発生してはいけない発酵が起こってしまった場合に生まれる特徴です。 -
エクストラ ヴァージン オリーブオイルの製造方法
受け継がれる伝統の製法が高品質の基盤
収穫
オリーブの収穫は10月下旬から2月下旬の間に行われます。
集められたオリーブは、大きい枝や葉を取り除いた後、25kgのトレーに入れられ、その日のうちに搾油場に輸送されます。
圧搾
オリーブ洗浄した後、オリーブを砕き全体をよく混ぜ合わせます。この間温度は30℃以下に保たれ、30〜40分間圧搾を行います(冷圧)。油の抽出には遠心分離機を使用しますが、水は加えません。そのため、水に溶け込んでしまう抗酸化物質や色、香り成分、ビタミンは失われることがありません。
ボトリングまで
その後オリーブオイルはタンクの中で保存され不純物を完全に取り除くために何時間もかけて澱を沈殿させます。
また、エクストラ ヴァージン オリーブオイルにふさわしい味わいを持っているか検査官が品質をチェックし、合格をもらった後にボトリングされます。
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ギリシャのオリーブオイル
エクストラ ヴァージン オイルを生産する割合は世界一
世界のオリーブオイル生産量、第3位を誇るギリシャ。しかしギリシャ全体のオリーブオイル生産量のうち最高級品のエクストラ ヴァージン オリーブオイルは80%を占め、イタリアでは65%、スペインでは30%しか生産されていないことはあまり知られておりません。
オリーブオイルの生産量
エクストラ ヴァージン オイルの生産量の割合
ギリシャの中でも特にクレタ、カラマタ、レスボス、ペロポネソスの島々はオリーブの生育に最も適した土地と言われております。
イタリアなど近隣諸国では年間多量のエクストラ ヴァージン オリーブオイルをギリシャから輸入して、それを混合する事により自国産のものの品質を向上させています。日本のスーパーで並んでいるイタリア産のオリーブオイルは実はギリシャ産なのかもしれません。
ボトリング、ブランディング販売量
ボトリング、ブランディングとは、そのオリーブオイルがギリシャで生産され、
ギリシャ産として販売されていることを意味します。
ギリシャでは約3割程度しかボトリング、ブランディングされておらず、
残りの7割は輸出され、輸出先の国の商品として再利用されています。
(SECTORAL REPORT May2015 National Bank of Greeceより)ヨーロッパで最も降水量が少ないギリシャの土壌(石灰岩)で育つオリーブの木は、水を求め地下深くまで根をはらし、凝縮感のあるオリーブの実をつけます。また、年間降水量が少ないことも相まって、最高の条件でオリーブの木を栽培することができます。
他のオリーブオイル産地では、オリーブの収量と生産量を上げるために必要以上に水を与えてオリーブの木を栽培しています。その結果、3kgのオリーブから1kgのオリーブオイルを絞り出しています。
ギリシャではそのようなことが行われないため、1kgのオリーブオイルを絞り出すのに5kgのオリーブを使用します。
また、土壌が貧しいため、品種にもよりますが、オリーブは2年に1度しか実をつけません。
実をつけない1年間はしっかりと土壌から栄養を吸収し、次の年に備えるのです。もちろん、水をたくさん与えれば毎年実をつけさせることも可能ですが、それを行えば実の品質が本来よりも落ちてしまいます。
ノスティミアで扱っているオリーブオイルはコロネイキ種からつくられており、この品種は2年に1度しか実をつけません。
オイルを絞り出す工程では、伝統的製法を使い、水は一切使用しません。水を使用することによってオイルを最大限絞り出すことができますが、大事な栄養分が水に溶け込んで失われてしまうためです。
約5000年前からオリーブの栽培がされてきたギリシャでは、家庭料理にはほぼ100%オリーブオイルを使用します。また、ギリシャでは健康法の1つとして「1日スプーン2杯のオリーブオイルの摂取」が行われており、それがギリシャでアトピー性皮膚炎の発症が少ない理由の1つとされています。
他にも、ギリシャでは髪のトリートメント材としてオリーブオイルを数滴たらしたお湯を使って髪を洗ったり、便秘改善、離乳食に使われるなど、様々な用途に使われています。
オイル= 太る ではなく
オリーブオイル=健康、ツルツルの肌、ツヤツヤの髪 -
P.D.O.とは?
厳選な審査をクリアした品にしか与えられない
「原産地保証保護」P.D.O.とはProtected Designation of Origin の略で、「原産地呼称保護」を指します。1992年にEUにより設けられた品質認証制度で、製造過程の全てが特定の地域内で行われていることを意味し、かつ伝統的な製法で生産された製品であることを証明するものです。
EUでは、製品を購入する際の基準として、原産地や製造方法および品質を重視する傾向にあります。このため、品質に対する証明や保証が求められるようになりましたが、市場に出回る農産物や食品の数は多く、また、その情報も多量で消費者が最善の選択をすることは難しいことから、原産地や製造方法など、その製品の特徴に関する情報を明確かつ簡潔に提供することが必要とされてきました。
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エクストラ ヴァージン オイル16の効能
抽出後すぐに食べることができるのは
エクストラ ヴァージン オリーブオイルだけ妊婦さんと赤ちゃんへ
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1妊娠中の女性が摂取することによって、赤ちゃんの骨格の健全な成長に重大な役割を果たします。
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2生後4〜5ヶ月の離乳食に不飽和脂肪酸を含有するエクストラ バージン オリーブオイルを少量与える事により、骨の鉱化作用と脳の発達を促進します。
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3エクストラ ヴァージン オリーブオイルに含まれる必須脂肪酸の比率が母乳と良く似ているため、摂取することで赤ちゃんの健康をサポートすることができます。
健康でいたい方へ
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4脳によく、加齢に従って劣化していく認識的な機能と年齢による記憶の喪失に対する保護を提供します。
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5糖尿病にも良く、インシュリン抵抗や起こりうるその有害な影響を防ぎ、HDL-コレステロール値を上げて血液中性脂肪を下げます。
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6血中ブドウ糖の制御が良くなり、血圧を下げる働きもあります。
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7胸、前立腺、子宮内膜、消化器系の悪性腫瘍の防護効果をもちます。
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8定期的な摂取により、リュウマチ様関節炎を発症する危険を減少させます。
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9バクテリアとウイルスなどの微生物による外部の攻撃に対して免疫システムを強化します。
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10ビタミンE と酸化防止成分を含むために、皮膚を防護し、整える効果があります。実際、ギリシャではアトピー性皮膚炎で悩んでいる人は見かけられません。
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11最も消化吸収のよい脂質で、またほどよい穏下剤成分効果があるので便秘の方にも最適です。
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12他の植物油より3〜5倍も多くのビタミンEを供給します。
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13コレステロール値の低下、動脈硬化、心臓病への予防、便秘の改善、老化防止、免疫機能を強化、メタボリックシンドローム症、関節症予防などがあげられています。
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14肌への優れた保湿作用やシミやしわの予防。また、抗炎症作用もあり紫外線による日焼けをはじめとする炎症のケアにもご利用いただけます。
お料理をされる方へ
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15単価不飽和脂肪酸を含むため、熱に強いオイルで再使用が可能です(7回、野菜のみを揚げた場合)。過熱料理のためにも、最も軽くて美味しい脂肪です。
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16オリーブオイルの臨界点(油を熱して、煙の出てくる地点をいう)はサラダ油が180℃のところ210℃と高く、そのためオリーブ油に含まれている水が初めに調理をするため(水の沸騰点は100℃)、食材の中にオイルが浸透することなく、中はふんわり、外はカリっとヘルシーで美味しく出来上がります。
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